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コンクリート・レボルティオ ~超人幻想~ THE LAST SONG 第20話
Category: コンクリート・レボルティオ  
20 ジョナサン 戦争の記憶 炎
20 ジョナサン アップ 狂気の笑い
戦争の狂気と国家が掲げる正義の恐怖を描いたもの、それがこの「終わりなき戦い」の物語。
東南アジア某国というのはベトナムを指すのだろう。そしてジョナサンはベトナム戦争に従軍していたわけだ。
それは凄惨きわまる地獄の体験であり、彼の心は壊れてしまった。モーテルの神棚を異常に恐れたりとか、木々や川のせせらぎの中に魔性の存在を感じ取ったりとか、病的な反応を表している。
現実のベトナム帰還兵でもこんな感じの症状を見せる例が多かった。シェルショックとも、戦闘ストレス反応とも呼ばれるもので、PTSDの一種だ。この症例は第一次世界大戦の頃から報告されていて、戦闘時のストレスが精神を圧迫して心を壊してしまうものだと言われる。過度に怖がりになったり、怒りっぽくなったり、或いは無感動になったりと症状は多義に渡る。これは戦場を離れても尾を引く例が多く、社会復帰を困難とさせる。
ベトナム戦争では現在と違ってメディアの戦場取材が結構自由にできていたようで、戦場の光景がそのまま本国の茶の間に送られていた。そのため、戦争の悲惨さが伝わり、市民の感情を刺激した。これが米国がベトナムから撤退した理由の一つになる。
メディアがかなり詳しく伝えていたため、一般市民の自国兵への感情は複雑となり、帰還兵たちは決して歓迎されることなく、非人道的な人殺しとして見なされることもあったらしい。ただでさえ戦闘によって心を傷つけられていた帰還兵たちにとってこれは二重の打撃となり、彼らは追い詰められていったのだ。
正義と信じ、祖国のためと戦い続けていたのに、なのにこの手のひらを返したような扱いは何だ?
理不尽に苦しめられた帰還兵は多かっただろう。彼らは母国の社会からも拒絶され、孤立していく。そして精神を病んでいった者も多かった。
戦場に生きるしかない!
ジョナサンの破滅への道行きは、国家が、社会が生み出した犠牲者の姿だ。

20 JOE指令 我々こそが正義
20 JOE指令 ジョナサンの頭を抱く
旧来の伝統を駆逐し、自分らが掲げる正義と自由を絶対とし、他国・他地域の者たちにも与えることを使命と信じる。大佐の言動は戯画化されたものだが、現実の米国もこんなところがある。でなくして全世界で軍事力を展開し、世界の警察官などを演じようとするものか。
作中ジョナサンがキャタピラとナパームによる新たな信仰を叫んだが、これは軍事力こそが新世界の神だと言っているようなものだ。
米国は軍事を非常に重視する国家だ。それは建国の歴史の影響だ。
開拓のために先住民を追い出し、自らの生きる場を築いたアメリカ人によって自由と平和は力によって得られるものだとする信念がある。だから未だに銃社会であり続け、世界に対しては軍事力の行使という形で現れる。
武力行使の上での平和の謳歌を継続するなど極めて歪に見え、日本人には理解し難い。だが戦いの歴史を刻んで建国した彼らには自然のもの。危険なものに見えるが、力こそが自由と平和の礎と信じて疑わないので、この性質は容易に変わらない。
でも彼らはファシズムには走らない。武力行使に慣れているからか?

20 笑美 本当の敵
だがこの世界に存在するのはアメリカだけではない。アメリカの価値が全てではない。全く異なる価値の下に生きる者たちは数多に存在する。
古きものたちは厳と存在し続け、その覇道に異を唱える。

20 マスターウルティマ
20 ニュース 妖怪の死体
古きものたちやその価値の全てを駆逐し、世界を自分たちの色に染めようというのか?
最終決戦は新世界=アメリカ対伝統社会=古きものたちといったところか。

20 爾郎 炎を放つ
爾郎の「正義」はどこまで通じるのか? 世界を覆う「正義」と彼のそれが相いれないことは今回証明された。その戦いはジョナサンのように「終わりなき」ものとなってしまうのだろうか?

20 終わりなき戦い
サブタイトルの「終わりなき戦い」だが、もしかしたらジョー・ホールドマンの小説に因むのかな、と思ったが、関係なかったのかもしれない。
ホールドマンの小説は未来の恒星間宇宙を舞台にした戦争SFだったし、まるきり違う。キャラのネームなどをもじるのかなとも思ったが、それはなかったみたいだ。
ただ、ホールドマンはベトナム戦争に従軍していて、「終わりなき戦い」はその経験が色濃く反映している。その点で関連づけているのかもしれない。虚淵さんは彼の小説を知っていたのかもしれないな。



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テーマ : 2016年新作アニメ    ジャンル : アニメ・コミック